『デフォルト・オペレーション』
【ストーリー】
再選確実と言われながら新党結成をにらんで国政選挙に転じた前都知事が、選挙期間中に大口径ライフルで暗殺される。主人公は宗教団体の関わる奥多摩の開発工事をめぐるトラブルを探るうち、狙撃事件の犯人に行き当たり、自らも標的とされることに。
【作品解説】
アメリカの景気が暗転し、日本も先の見えない不況の中。停滞する経済の打開を狙ってインフレ政策を推し進める首相と、水面下でそれと結ぶゼネコン業者。そして背後に見え隠れするアメリカ政府。
という、わりと最近の日本チックな状況を、10年ほど前に予想して書いた作品。
男ばかりだった『ドル・ハンターズ』とは毛色が変わって、不思議な力を持つアジア系少女や、フェラーリを愛しショットガンを不法所持する美女などが登場する。
帯は漫画原作者の周良貨先生にお願いしている。
というのも作者が当時、周先生原作で連載中だったコミック『監査役野崎修平』を愛読していたからなのだった。