ウラン作品ノベライズ

『ガール・ドール・トーイ ~魂をください…』

ケイエスエス出版 1998年 新書

【ストーリー】

 大学でロボット研究を手伝う学生サトルは、起動に失敗した少女型ロボット・エリカを捨てられず、自宅に持ち帰って改造。苦心の末、動かすことに成功する。パーツのアップグレードを繰り返し、言葉や家事を教わりながら少しずつ人間らしくなってゆくエリカ。だが彼女をサトルから奪おうとする陰謀が。

『カレッジ・テラ・ストーリー ~この想い、伝えたい…』

ケイエスエス出版 1999年 新書

【ストーリー】

 前作『ハイスクール・テラ・ストーリー』の続編。大学生になったケイスケは、幼なじみの理奈、トシヤとともにバンドを結成。ところが同じ大学に在籍する人気歌手のhiromiと仲良くなったことから、二人を引き裂こうとするマネージャーと戦うことに。

『ガール・ドール・トーイ外伝~AZAMI』

KKベストセラーズ 1999年 新書

【ストーリー】

 カツミは遺跡を発見しては中の財宝をかすめとるトレジャー・ハンター。同じ大学で学び、研究者の道を歩んだ雪とは敵同士だった。しかし関わった研究者を次々と死なせてゆく謎の遺跡ミュロンの秘密を探るために、心ならずも互いに手を組むことに。

【シリーズ解説】

以上の3作品は、美少女ゲームメーカー「URAN」から発売されたPC用ゲームのノベライズである。
PC用ゲーム『ガール・ドール・トーイ』がすばらしい出来で、すっかりハマってしまい、こちらから「一緒に仕事したい」と持ちかけたもの。
原作ゲームの監督は、同社の創設者でもある日高豊さん。
ノベライズを皮切りに、『ガール・ドール・トーイ外伝~AZAMI』を始め、いくつかのゲームのシナリオも担当させてもらった。めちゃくちゃ納期がハードで死んだが、ゲームシナリオは小説と違い、さまざまな分岐やループで物語を膨らませることができ、これまでにない頭の使い方が刺激的だった。
残念ながらこの会社はその後、倒産してしまったが――一般ゲームに手を出したはいいが、ITバブル崩壊でスポンサーが途中で資金を引っ込めてしまい、社長は夜逃げ。会社ごと空中分解してしまったのだ――まあでも、ライター的にはおもしろい経験ができたと思う。