クールフェイスシリーズ

『クールフェイス』

朝日ソノラマ 1998年 文庫
電子版 2015年

【ストーリー】

現代文明が滅びた後世。内海を囲む小大陸エルガイアを舞台に、この世界の有力国イレリアで王家の直属護衛官となった『クールフェイス』ことレニーの活躍を描く。第1巻では王家を狙う陰謀から王女リデル姫を守って戦う。

『クールフェイス2 ストレンジャー』

朝日ソノラマ 1999年 文庫
電子版 2015年

【ストーリー】

好評を受けてシリーズ化された『クールフェイス』の続編。レニーと同僚のタニアは、イレリア王家とともに海辺の町イオナへ夏のバカンスへ。その王家に近づいてくる放浪貴族の美青年レアルフと、その従者リア。果たして彼らの真の目的は何なのか?

『クールフェイス3 ロイヤルブルー』

朝日ソノラマ 2000年 文庫
電子版 2015年

【ストーリー】

「クールフェイス」シリーズ第3巻。エルガイアの覇権をうかがうスパルキアにクーデターで新政権が誕生。平和を願うリデル姫はレニーたちを連れ、伝説の蝶ロイヤルブルーを求めて隣国ロレンツォへ。だがそこにもスパルキアの魔手が迫る。ニューキャラの大男、マフィが登場。

『クールフェイス4 スノーウィンド』

朝日ソノラマ 2001年 文庫
電子版 2015年

【ストーリー】

「クールフェイス」シリーズ第4巻。一触即発となったスパルキアとイレリア。イレリアのキャリー皇后は最後の望みを託して、レニーたちを特使として冬のスパルキアへ向かわせる。今はスパルキア軍参謀となったレアルフに会うべく雪山を越えてゆく彼らを、次々と困難が襲う。

『クールフェイス5 ラストフライト』

朝日ソノラマ 2001年 文庫
電子版 2015年

【ストーリー】

スパルキア軍の侵攻により、滅亡の危機に立たされたイレリア。レニーはリデル姫を守り、敵の総督ガルディアの執拗な追跡から逃れようと首都を離れる。逃避行の末に彼らが見たものは、かつて繁栄を謳歌した機械文明が消え去った真の理由だった。シリーズ最終巻。

【シリーズ解説】

この『クールフェイス』シリーズの主人公レニーは、ホットなハードボイルド野郎だった前作のマックとは正反対、秀才で細身の美少年にして、いつもぶっきらぼうで冷ややかな態度を崩さない、こまっしゃくれたひねくれガキである。
豊さに甘えたイレリアが新興軍事国のスパルキアに圧倒されてゆくことに強い苛立ちを感じながら、王女を守るという使命を懸命に全うしようとする。そんなレニーのキャラクターのおかげか、藤原征矢としてはめずらしく女性ファンが多いシリーズとなった。
このシリーズも2015年に電子化されたのだが、思い返すと作者がこれを書いていた頃の日本は「失われた20年」の真っ只中で、国とか政治とかに苛立つことが多かった気がする。そういう作者の鬱憤が作品にも出ているようだ。
バブルが終わった頃に始まった『かたゆでマック』シリーズも、最初はあっけらかんとしていたのが途中からシリアスになってきたし、景気とかって意外と作風に影響しているものなのかもしれないね。