電子恐慌~プラチナム・チャイルド

『電子恐慌~プラチナム・チャイルド』

ケイエスエス出版 1998年 ハードカバー

【ストーリー】

時は21世紀前半。高度に発達し、強固なセキュリティに守られた金融トレーディングネット内に『N』と名乗るゴーストが出現、トレーダーたちに圧力を加え始める。声をかけてきたプログラマーの少女アリスとともにその正体を突き止めようと調査を始めたライターの仁科は、捜索の末ついにNの創造者に遭遇、真の目的を知る。

【作品解説】

資本の流れが電子化し、高速化し、グローバル化していった時、資本主義社会の根幹である金融に何が起こるのか。
経済小説の色合いが濃い近未来SFで、タイに発してアジア全域におよんだ1997年の通貨金融危機を背景に構想し、電子化されていく資本主義の未来を探ろうとした作品。
版元も担当編集も力を入れてくれ、本の出来には満足しているが、気合いが入りすぎて複雑系から進化論まで話が及び、分厚く高価になってしまった。
刊行から20年を経て日本の金融環境も様変わりし、その間に版元であったケイエスエスが事業活動を停止してしまったため、加筆訂正の上、3部に分けて2019年に電子書籍として再発表している。