かつて日本人は時間にルーズだった
●幕末のお雇い外国人の悩み 今回のテーマは「日本人はいつから時間にうるさくなったのか」。 これは数年前、筆者が取材で東京大学の中村尚史教授に伺ったお話の紹介である。 最初に答を言っておくと、それは「明治」のことであり、そ…
●幕末のお雇い外国人の悩み 今回のテーマは「日本人はいつから時間にうるさくなったのか」。 これは数年前、筆者が取材で東京大学の中村尚史教授に伺ったお話の紹介である。 最初に答を言っておくと、それは「明治」のことであり、そ…
「『源氏物語』の作者は誰だったのか(中編)」より ●道長の時代に「紫式部」はいなかった そもそも「紫式部」という人間は実在していたのだろうか。 藤本は後年の著書『王朝才女の謎』の中で、藤原道長の日記である『御堂関白記』に…
「『源氏物語』の作者は誰だったのか(前編)」より ●『源氏物語』はアンチ藤原氏の物語 『源氏物語の謎』の終盤は、 「それではこの壮大な物語の最初の一部を書いたのは誰なのか」 という原作者探しに当てられている。 藤本はここ…
『源氏物語の謎』(藤本泉 祥伝社 1980年刊行)は、隠匿された古代の謎を読者に提示し、知的興奮を湧き上がらせてくれる名著である。 筆者は歴史の門外漢だが、学生のときに本書を読み、目からウロコが落ちる思いを味わった。 既…
『論語』は儒学の祖、孔子とその弟子たちとの問答を、孔子の死後に弟子たちがまとめた書である。 その意義と歴史的な影響の大きさについては、今さら筆者が論ずるまでもないだろう。 この『論語』の冒頭を飾る「学而篇第一」の、中でも…